地域の「走る」を支え続けて半世紀。

妹尾自動車

「うちは細々と長く続けていけたらいいんです。」

その言葉に、この工場のすべてが詰まっていた。

矢掛町西川面。

町を走る車の多くが、この工場の前を通る。

1978年創業。

46年にわたり地域のカーライフを支えてきたのが妹尾自動車だ。

新車販売、車検、整備、鈑金塗装。

業務内容だけを見れば特別珍しい車屋ではない。

しかし取材を進めるうちに、この工場が長年地域で必要とされ続けてきた理由が少しずつ見えてきた。

 

「困ったら妹尾自動車」

「車が変な音を出し始めた」

「エアコンが効かなくなった」

「車検が近い」

そんな時、地域の人が自然と名前を思い浮かべる。

『困ったら妹尾自動車へ』

長年積み重ねてきた信頼は、一朝一夕では作れない。

指定工場として車検を自社完結できる設備と技術。

それ以上に、お客様との距離の近さがこの工場の強みなのかもしれない。

見えないところにこそ仕事がある

「車は壊れてから修理するより、壊れないように整備することが大切なんです。」

そう話してくださったのが印象的でした。
オイル交換やブレーキ点検などの日常点検は地味な作業に見えるかもしれません。
しかし、その積み重ねが安全なカーライフにつながります。
お客様が安心して車に乗れるよう、一台一台の状態を確認しながら整備を行っています。

変わる車、変わらない想い

取材の最後に今後について尋ねると、こんな言葉が返ってきた。

「うちは細々と長く続けていけたらいいんです。」

派手な言葉ではない。

けれど46年間地域で愛されてきた理由が、その一言に表れているように感じた。

大きくなることだけが価値ではない。

地域の人が安心して車を預けられること。

困ったときに頼ってもらえること。

それを積み重ねてきた結果が、今の妹尾自動車なのだろう。

地域になくてはならない車屋とは、案外こういう場所のことを言うのかもしれない。

 

編集後記

車が走るのは当たり前。
しかし、その当たり前を支えている人たちがいます。
今回取材した妹尾自動車は、単に車を修理する会社ではなく、地域の暮らしを支える存在だと感じました。
故障したときだけではなく、普段から気軽に相談できる。
そんな「町の車屋さん」が地域には欠かせないのだと改めて感じた取材でした。

文・写真:岡本 浩数(矢掛journal)